こんにちは。9月に入りましたが、酷暑が続いていますね。体調にお変わりありませんか?当院のスタッフも暑さに負けず元気に頑張っています!当院は訪問診療以外にも、訪問リハ、短期入所事業、相談支援などを展開しており、さまざまなコメディカルが関わっています。また、九州唯一のやまと地域医療グループの一員として、当院に何ができるかを日々考えながら活動しています。
今回は、毎週水曜日9時15分から開催されている『やまと医師ミーティング』の様子をご紹介します。このミーティングは、各地のやまと地域医療グループの医師がオンラインで集まり、在宅診療での悩みやアイデアを共有する場です。私も時々参加していますが、各診療所の取り組みを知ることができ、新しい発想や問題解決のヒントが得られるとても有意義な時間だと感じています。
さて、皆さんは『ポリファーマシー』という言葉をご存知でしょうか?
これは、多くの薬を服用することで健康を害する状態を指します。単に薬の数が多いだけでなく、飲み合わせが悪い薬や同じ成分の薬を重複して飲むことで、副作用や体に不調をきたすリスクが高まるのです。
「何種類以上からポリファーマシーになるの?」と疑問に思うかもしれません。厳密な定義はありませんが、日本では6種類以上の服用で体に不調が起こる頻度が上がるとの報告があり、多くの場合、6種類以上が目安とされています。
この日のミーティングは、まさにこの『ポリファーマシー』がテーマでした。やまと地域医療グループ内でも珍しい、在宅診療所に勤務する当院の草場薬剤師が参加し、日頃の悩みや取り組みについて話しました。
医療チームでの連携を強化
安全に薬を減らすには、医師だけでなく、薬剤師や他の医療従事者との連携が欠かせません。ミーティングでは、薬局の薬剤師が「薬が多すぎる」と感じていても、医師に指摘しにくい現状も話題になりました。当院では、医師と薬剤師が率直に意見を交わせる関係を築き、患者様にとって一番良い処方を一緒に考えています。
地域全体で取り組む重要性
安全に薬を減らすことは、患者様の健康を守るだけでなく、医療費の負担を減らすことにもつながります。当グループでは、個々の医師の努力だけでなく、地域全体の医療機関や薬局が協力して「薬を減らす文化」を作っていくことが大切だと考えています。
今回のミーティングを通して、私たちが目指す「患者様一人ひとりに寄り添った医療」を改めて確認できました。これからも、各地のグループの知恵を借りながら、より良い在宅医療を提供できるよう努めてまいります。